心療内科とカウンセリングの主な違いは、治療を目的にしているか、悩みの相談や解決を目的としているかです。心療内科では、病気を治療することを目的に、薬物治療や精神療法を行います。心療内科でもカウンセリングを行うことはありますが、保険診療であることから一人ひとりに多くの時間をかけてお話を聞くのには、限界があるのです。
一方、カウンセリングでは1回50分程度、ゆっくり時間をかけて患者様のお話をお聞きします。カウンセリングの目的は、自分の感情を表現したり、問題をカウンセラーと一緒に考えたりすることです。悩みを打ち明けることによって気持ちが楽になり、問題の解決方法が見つかっていきます。必ずしも病気でなくても、話したい悩みがあればカウンセリングに行っても構いません。
なお、心療内科とカウンセリングの両方に通っている方も多くいらっしゃいます。組み合わせることで、より効果的に治療を行えるとも言われています。どちらか一方に通っているものの、別の角度からも治療も受けてみたいという方は、心療内科(カウンセリング)を利用してみてはいかがでしょうか?
カウンセリングではできない、心療内科で受けられる治療のひとつが、薬物療法です。よく使われる薬には「抗不安薬」があります。抗不安薬とは、うつや不安障害といった精神疾患に対して使われる薬です。その一例として、「ベンゾジアゼピン系抗不安薬」や「セロトニン1A部分作動薬」が挙げられます。
ベンゾジアゼピン系抗不安薬には、不安を抑えて筋肉の緊張を和らげる働きがあり、けいれんを抑えることも可能です。セロトニン1A部分作動薬は、ベンゾジアゼピン系抗不安薬に比べると効果が薄くなります、しかし、耐性や依存性が生じる心配の少ない薬です。
これらの医薬品を使うことによって、抑うつ・幻覚・不眠といった深刻な症状の改善が可能です。また、精神疾患には再発率の高いものが多くありますが、薬を飲むことで再発を予防できるというメリットもあります。カウンセリングと平行して薬物療法をご検討中の患者様は、広島市の心療内科「立町クリニック」までご相談ください。